編集の小技 スロー&早巻き
単純に映像を繋いでいくだけのムービーでも十分良いものは出来ますが、長編でライダーの出演時間が長かったりすると、映像が単調になり見る側が飽きてしまうことがあります。そうならないよう多彩なカメラワークで撮影するのも重要ですが、編集を工夫することで映像のメリハリをきかせることも可能です。
まず映像の再生速度を変化させる、「スローと早巻き」について解説したいと思います。
映像のスピードというのは、見る側に与える影響が大きい要素です。このためスローや早巻きで、映像に緩急をつけると、単調なフリーランも変化のある映像となり見る側に飽きを感じさせません。ちょうど車で郊外のまっすぐな道を一定で走るよりも、信号や一時停車標識のたくさんある街中を運転する方が眠くならないのと同じ原理です。私がよくやる活用方法を紹介します。
- 技の部分をスローで再生
スロー活用の最もポピュラーなものです。グラトリやワンメイクのスピントリック、レールなど比較的どんなトリックでも使えますが、技の入りと終わりの前後を長く取ってスローをかけたり、スローのみ連続して多用するのは、スピード感が損なわれる恐れがあるのでご注意を。 - 技の前後をスローで再生
先程とは逆の発想で、技に入るまでスローで再生して、技に入った瞬間通常の速度になり、そのまま再生するかもしくは技が終わった時点で再びスローに入るという手法です。使い方は難しいですが、うまくすると溜めた力を爆発させるようなイメージの演出ができます。 - 技に入るまでを早巻き
技への入りまでの映像は余りに長いとテンポが悪くなるので(特にキッカー・レール類)、通常はカットすることが多いのですが、ライダーが遠くから滑ってきてカメラ前で技に入るような映像などでは、技に入るまでを早巻きにしてみると面白い演出が出来ます。フリーランをしながらグラトリを入れてる映像で技の部分以外を早巻きにしたり、フリーランのみでもカメラに近くなったら通常再生、遠くなったら早巻き...というのも良いかと思います。 - 固定カメラで撮影した映像を早巻き
三脚などでカメラを固定し、数分間撮影した映像を早巻きで一気に縮める手法です。たとえばキッカーを作成するまでを撮影したり、レールやキッカーをハイクして何度も入るところを撮影したり、ゲレンデ全体の様子を撮影したりいろいろ活用できるかと思います。 - こっそりスロー&早巻き
音楽に合わせたいのにどうしても数秒足りないもしくは多い...そんな場合は最終手段として少しだけスローや早巻きをかけて合わせることがあります。またスピード感が足りない映像を1.1倍くらいの早巻きで補正する場合も...。ただやりすぎると、昔の香港映画のカーチェイスシーンみたいに不自然な映像になってしまいますので、せいぜい1.2倍くらいまでで。またキッカーやレールでトリックの部分に0.9倍くらいのスローをかけて、浮遊感や技のボリューム感を引き立たせる場合もあります。


