高度な技術が必要な「追い撮り」

ライダーと一緒にフィルマーも滑りながら撮影するのが「追い撮り」です。良い絵を撮るには高度な滑走技術がフィルマーに要求されますが、ライダーもある程度フィルマーを意識した滑りが必要です。うまく撮影できればスピード感があってなおかつ見やすい映像が撮影できます。フリーランが一般的ですが、キッカーやレールでも撮影することができます。

カメラの持ち方

追い撮りは手ぶれやフレームアウトとの戦いとなります。しっかりカメラを保持できて、なおかつ滑りに影響しにくい持ち方が理想的です。下の図Aのような一般的な持ち方では、常に腕を曲げて高い位置にもってこなければならないので、バランスを崩しやすいです。私は図Bのような持ち方で撮影しています。これだとカメラを上下させやすいしカメラをしっかり保持することが出来るので、手ぶれも抑えられますし、急に滑りでバランスを崩してもフレームアウトしづらいです。

一般的な持ち方 両手で支えるように持ちます

スピードが出ている時は体勢を低くすると安定します。また撮影中は、常にカメラの水平位置を意識しながら持つようにしましょう。

カメラアングルと被写体との距離

追い撮りで比較的簡単なのはライダーの斜め後ろで撮影するアングルです。進行方向を向いたまま撮影できますし、ライダーと接触する危険性も少ないです。すべる場所が狭い時や急斜面での撮影はこのアングルが無難でしょう。ただ距離を離されないように気をつけて下さい。被写体との距離は大体3m~5m程度が目安です。
フィルマーがライダーより前になるにつれて撮影は難しくなります。特に進行方向真正面からのアングルは撮影が非常に難しく、被写体を中央に捉え続けるのは、撮影か滑りかどちらかをカンでしなければならないですから至難の業です。フラットな広い緩斜面で撮影するのをおすすめします。

グーフィーのフィルマーは貴重?

スノーボードのスタンスはレギュラーとグーフィーがありますが、ほとんどの人はレギュラースタンスかと思います。レギュラースタンスのライダーを正面から撮影するには、レギュラースタンスのフィルマーがフェイキーで撮影するか、あるいはグーフィースタンスのフィルマーが撮影する必要があります。したがってフィルマーとライダーが同じスタンスの場合、フェイキーでの滑走技術がフィルマーに求められるわけです。運良くフィルマーとライダーのスタンスが違うと、追い撮りはやりやすくなります。

手ぶれやフレームアウトを抑えるには

雪質やバーンの状態による影響もありますので、フィルマー側の技術のみで追い撮りの手ぶれやフレームアウトを完全に抑えることはまず不可能です。しかしポイントに気をつければある程度なら抑える事が可能ですので、参考にしてください。

  1. ズームは厳禁
    被写体との距離が離れているからといって、ズームを使用するのは厳禁です。ズームを使用すると小さな手ぶれでも大きなぶれとなって映像に影響します。大きくライダーを撮りたい場合は近づいて撮影しましょう。ただしライダーとの接触だけは十分注意してください。

  2. ファインダーに頼らない
    ファインダーで撮影している絵を確認すると、顔に近づける時の移動と、顔自体へのカメラ接触による振動で手ぶれやフレームアウトが発生します。映像の確認は液晶パネルを起こしてカメラが離れていても出来るようにしましょう。晴天でパネルが見づらいときは日よけを自作するなどして対応すると良いと思います。

  3. カンを養う
    手ぶれやフレームアウトは、カメラ以外の何かに気を取られているときに発生しやすいのですが、滑りながら撮影している以上、カメラからボード操作の方へ意識が移ることはよくあります。こんな時パネルを見なくてもライダーにカメラが向けられるよう、ある程度のカンも追い撮りでは重要です。

  4. 機材で対策
    あたりまえですがカメラの手ぶれ補正機能は必ずONにしておきましょう。またカメラが軽すぎると手ぶれが発生しやすいので、その場合わざと重りをつけてカメラの重量を増やすと安定します。また広角レンズや魚眼レンズを使用すると、画角が広がることにより手ぶれの影響が小さくなります。

ライダーが気をつけること

ライダーもある程度フィルマーの位置を把握しておくと、撮影がやりやすくなります。たとえばグラトリなどを仕掛ける場合、フィルマーとの距離や位置を意識して仕掛けると撮影されやすいでしょう。あと必要以上にカメラを見ないことも重要です。なにかしらカメラにむかってアピールする場合は別ですけどね。そしてライダーもフィルマーとの接触には十分気をつけてください。

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